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●留保事項なしで2010年現在東アジア最強のガールズ・グループと言い切っていいであろう2NE1の、初フル・アルバム。前作ミニでもかなりおなかいっぱいだったが，今回はBigBangの絡みをなくした上で、ディジタル先行の[10]やリミックスの[11][12]を加え、さらに冒頭からの3曲をすべてタイトル曲扱いとするという暴挙に! 　現実問題として同時期のガールズ新曲がMiss Aくらいしかないこともあり、2NE1内での1位争いという放送番組での構図もマジで納得せざるをえないような強力にPopでかつHipなトラック群となっている。さすがに各パートの割り振りはヤン社長が手ずから行っているとは思われるが、自分たちが何をやっていて、どう役割分担しているかが、リアルタイムに皮膚感覚で分かっている稀有な女子チームであり(つまりセルフPDさせた場合ヤン社長のカラーとは違ったとしても自分たち or CL主導で楽曲をコンストラクトできてしまう的なゆとりが感じられる)、楽曲が構成的にいわゆる「ウタモノ」であることが彼女らにとって役不足(現状お気楽=お決まりアレンジ過ぎ=もっと確変要素が入ってもこなせるはず)という贅沢な不完全燃焼感すら感じさせる作りとなっている。もっともここで裏方に徹している形のTEDDYさんの手練手管ぶりというのも、たとえばJinuseanネタ(1TYMのそれではなく)を極めて自然に引っ張ってくるあたり、Korean HipHopの悪しき伝統…じゃなくて極めてヴィヴィッドなよき伝承芸術ぶりをも感じさせ、切り張りだけでは作り上げえない時間的熟成感をも醸し出している。スコア分析的にいえば，実はCL一人で全パートこなせるのを4人で分担している(かつてでいえばユン・ミレという人の分身で2人組のTARSHANIEが作られたごとく)という，機能的共同体としてのクアドロ・キャスト的な余裕感とハウリング的な重層増幅感は、舞台での生パフォーマンスにおいてもゴージャスに発散されるため、アンコール・ステージが非常にお楽しみなチームとしては、21世紀女子グループの最たるものといってよいだろう。というわけで、パッケージとしての本アルバムは実のところその実体に比して若干コンパクト過ぎる感じも否めないわけであるが、ジャケに顔が登場しないという一点をとっても、時代的に超普遍性を持ちそうな予感である。

《曲目紹介》

01.　 CAN'T NOBODY 　3:24

02.　 GO AWAY 　3:36

03.　 拍手して 　3:41

04.　 忙しいの 　3:20

05.　 痛い SLOW 　4:15

06.　 愛はアヤヤ 　3:58

07.　 YOU & I - パク・ポム 　3:53

08.　 PLEASE DON'T GO - CL & ミンジ 　3:16

09.　 KISS - サンダラ 　3:31

10.　 私のマネをして 　3:07

11.　 I DON'T CARE REGGAE MIX VER 　3:50

12.　 CAN'T NOBODY ENG VER 　3:24

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《曲目紹介》(ハングル[読み])

01.　 CAN'T NOBODY 　3:24

02.　 GO AWAY 　3:36

03.　 パクス・チョ 　3:41

04.　 ナン・パッパ 　3:20

05.　 アパ SLOW 　4:15

06.　 サランウン・アヤヤ 　3:58

07.　 YOU & I - パク・ポム 　3:53

08.　 PLEASE DON'T GO - CL & ミンジ 　3:16

09.　 KISS - サンダラ 　3:31

10.　 ナル・タラ・ヘバヨ 　3:07

11.　 DON'T CARE REGGAE MIX VER 　3:50

12.　 CAN'T NOBODY ENG VER 　3:24