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●(1)(5)(13)(17)に関してはEMI系のクラシック音源を使用。というわけで(1)=(19:Reprise)のソロイストは“SB”ことザビーネ・マイヤーで、データ記載は限定的であるが、94年以降の録音とみられることと、聴感上からもバセット・クラリネットを使用しているもようである(99年作品の孫引きである可能性が高い)。なお、第2楽章が6分台というのはかなり速めの部類で(ストルツマンなどは9分!)、もはや“アダージョ”ではない速度なのではないか疑惑もあるが、映画音楽用に転用された場合は甚だしく有効と思われる。その一方、(1)につづく(2)もクラリネット作品で、クレジット上はホン・ユジンのオリジナル・スコア。奏者のデータは記載されていないが、こちらはいわゆるエス・クラことEbのソプラニーノ・クラリネットを使用している(ように聴こえる)。(6)もホンによるクラリネット協奏曲(?)だが、古典派技法と、マイケル・ナイマン風のエレクトロ=バロックを折衷したような音色となっており、このへんはアルバムのPD(映画の音楽監督でもある)チョ・ヨンウクの仕掛け十分といったところか。クラは通常のBb管とみられる。一転(7)はオーボエ(ダモーレ等のひねりはなく通常のC管)によるニューエイジ風。…といっても、こういった形でこれら国産音源を海外録音の“本物”のクラシックの間に挟み込んでも陥没感はまったくなく、日本でよくみられるようなアニメ/ゲーム・サントラ的なお手軽感とは別次元の仕上がりをみせてくれている。(8)以降はユジンに代わり同姓ホン・デソンによるしっとり系の弦楽(とピアノ)を中心としたトラックに移行。なお、(13)ヘンデル曲は、アリアではなくオルガン+オケ用に編曲されたもの。